田中 敏樹

応募受付終了しました。

キャラクター補足用の簡易ストーリー

『ゴジラVSシャンデリラ』

富士山火口付近で正体不明の結晶体が発見される。
結晶体は特定の電磁波を与えると膨大なエネルギーを放出することが判明。
調査チームが結成され、富士山火口での調査が開始されることになった。
そこで調査チームは、結晶体の鎧に身を包んだ女達『ネオ・キラーク』と遭遇。
正体不明の結晶体は、遥か昔に彼女達が宇宙から持ち込んだものであった。
彼女達は太古の地球にやってきた知的鉱物生命体の異星人であり、人類誕生より以前から地球に住んでいたという意味では先住民族であり、そして現在は富士山の地下深くを住処とする地底人でもあった。
ネオ・キラークは地上への進出を計画しており、その為に地上の環境を45億年前の様な灼熱の世界に変えようとしていた。
ネオ・キラークは人類(有機生命体)を寿命が非常に短い取るに足らない存在(人類が使う言葉でいうなら『虫けら』そのもの)であると考えているが、その一方で異常な早さで増殖進化する不気味で恐ろしい存在であるとも思っていた。
だが、地球生まれで唯一の純粋なキラーク個体であるハクアだけは、その考え方に疑問をもっていた。

そして起こるべくして起きる、人間とネオ・キラークの戦闘。
結晶体で武装したネオ・キラークの戦力はまるで人間サイズに縮小した怪獣の様で、人類の通常兵器では全く勝負にならなかった。
人類にとって不利な戦況が続く中、突如地中からゴジラが出現。
突然のことに戦慄する人間達だが、ゴジラは人間には目もくれずネオ・キラークを攻撃。
人類相手には無双していたネオ・キラークもゴジラが相手では全く歯が立たず、口からの熱線により一瞬で凪ぎ払われる。
ゴジラは、ネオ・キラークが戦闘の際に発する電磁波とそれに反応する結晶体を(地球にとって)危険なものだと認識している様だった。
一方、ネオ・キラークの本拠地ではゴジラの行方を追跡し、海へと向かうゴジラに刺客を差し向けていた。
ゴジラが海上を進んでいると、ネオ・キラークの差し向けた怪獣『シャンデリラ』と接触。
長い首のリーチを生かした攻撃等でゴジラに対して有利に立ち回るシャンデリラだったが、至近距離からのスパイラル熱線で大ダメージを受けてから形勢が逆転、シャンデリラは前脚二本をゴジラに引きちぎられて敗走した。
ネオ・キラークの女王はゴジラの強さに関心を持ち、ゴジラを倒すことに執着を見せる。
地上への侵略行為に賛同しかねていたハクアは、ここにきて女王や他のネオ・キラーク達の言動に更なる疑問を覚える。

女王は人類との戦闘とゴジラを誘き寄せる囮役を兼ねての出動命令をハクアと他数名のネオ・キラークに下し、ハクアはやりきれない思いで戦地に向かった。
戦地に入ってしばらくして、ハクアを除いた全ての出動メンバーが突然バタバタと倒れ出す。
エネルギーを補給する為のネオ・キラークの電磁波が人類側の作戦により遮断されたのだ。
だがおかしなことに倒れたのは全てネオ・キラークであり、純粋なキラークのハクアにだけは何の異常も見られなかった。
そもそもエネルギーの補給が妨害されたからといってすぐにエネルギー切れになる訳でもなく、ネオ・キラーク達が突然倒れたのはどう考えても変だった。
ハクアは人類に協力をして、自分自身と他のネオ・キラークのことについて調べた。
その結果、ネオ・キラークの身体には思考を司る頭脳に該当するものが全く存在しない、電磁波によって遠隔操作されるだけの操り人形であることが判明。
自らの意思をもって行動していたのは、純粋なキラークであるハクアだけだった。
ハクアは真実を確かめる為に、女王のもとに向かうことにした。

その頃、女王のいる富士山に向かってゴジラも歩いていた。
ハクア達が出撃した時の電磁波を感じ取っていたゴジラは、まっすぐそちらに向かっていたのだ。
富士の裾野にゴジラが突入すると、星空を背にシャンデリラが飛来。
二大怪獣の二度目の決戦が始まり、両者は一進一退の攻防を繰り広げる。
力で捩じ伏せるゴジラに対して、技数の多さで攻めるシャンデリラ。
ゴジラは技の弱点を突いた攻撃を行い、技を破られる度にシャンデリラは手を変え品を変え、自分の姿さえも変えながら戦いを続ける。

ゴジラとシャンデリラが戦っている時、ハクアは富士山の地下にあるネオ・キラークの本拠地で女王と対峙していた。
女王の口から語られた真実。
それは、今存在しているネオ・キラークは女王自身を含めた全員が結晶体で構成された身体の操り人形であり、彼女達の行動は全て結晶コンピュータに残された生前の記録から導き出された計算結果を、それぞれのボディに転送して再現させているに過ぎないというものだった。
地上への侵略が本当にかつてネオ・キラーク達が望んでいたことだったとしても、それを望んでいた当人達がいなくなった状況で実行する意味があるのか?
そして、コンピュータはなぜゴジラに拘るのか?
結晶コンピュータは答えた。
「ゴジラには『私』を更なる高みへと進化させる可能性があり、なんとしてもその身体を手に入れたい。これまでやってきたことと同じ様に、虫を生物兵器に変え、キラークの天敵をシャンデリラに変え、キラークをネオ・キラークに変えてきたのと同ことを、今度はゴジラで行う」と。
結晶コンピュータにとっては、虫も、キラークの天敵も、キラークも、そしてゴジラも、全て己を進化させる為の踏み台に過ぎなかったのだ。

ネオ・キラークの真実が明らかになる一方で、ゴジラとシャンデリラの戦いは激しさを増していた。
シャンデリラが自らの身体を燃やして発動する最大火力の大技『バーニングドラゴン』を放ち、凄まじい熱量でゴジラを苦しめる。
何とか耐えしのぐゴジラだったが、身体を燃やし尽くしたシャンデリラはブラックシャンデリラとなって蘇り、ボロボロになったゴジラの前に再び立ち塞がった。
戦いが長引けば体力を消耗するゴジラと違って、シャンデリラは常に宇宙空間のネオ・キラーク補給部隊からエネルギー供給を受けていた。
ブラックシャンデリラは巨大な身体でゴジラを取り込もうと包み込み、体力を消耗したゴジラはそれを振り払うことができず一方的にされるがままであった。

ゴジラが窮地に追いつめられているその時、ハクアは結晶コンピュータに己の解放と、今となっては誰も望んでいない地上への侵略行為をやめるよう求めた。
しかし結晶コンピュータはそれを離反、敵対の表明と判断。
玉座に座る女王の姿をした結晶体から強力な重力波が放たれ、ハクアの身体が壁に叩きつけられる。
普通の人間だったら一瞬でバラバラになってしまう程の重力波を受け、ハクアの鎧がミシミシと悲鳴をあげる。
その時、ハクアに協力をしていた人間達が応援に駆けつける。
人間達の陽動によって攻撃に隙が生まれ、重力波を放っていた女王のボディを破壊することにハクアは成功する。

ハクアが女王のボディを破壊したその瞬間、ゴジラと戦っていたブラックシャンデリラが霧散するかの様に空中分解をはじめる。
シャンデリラへのエネルギー供給とコントロールは衛星軌道上にいるネオ・キラークの補給部隊を通して行われており、ネオ・キラーク達の遠隔操作には女王の身体に生前から備わっていた『同族との意思伝達機能』がそのまま流用されていた。
その為、女王のボディが破壊された事で衛星軌道上のネオ・キラーク補給部隊を操れなくなり、シャンデリラをコントロールすることができなくなったのだ。
結晶コンピュータは自らがダイレクトに発する電磁波でシャンデリラを直接コントロールしようと、本拠地である基地そのものを富士山の火口から浮上させる。
本拠地からの電磁波を受けて、ブラックシャンデリラが再びゴジラの前に現れる。
しかしゴジラはブラックシャンデリラを無視し、初めからこの瞬間を狙っていたかの様にネオ・キラークの基地めがけて赤色熱線を放つ。
この赤い熱線は、ゴジラがシャンデリラの放ったバーニングドラゴンのエネルギーを吸収して発動したものだった。
ネオ・キラーク基地は電磁バリアを展開して熱線を防ごうとするが、熱線はバリアを貫通して基地に命中。
軌道を多少そらすことはできたが、熱線が直撃した箇所は跡形もなく消滅していた。
ネオ・キラーク基地は、ブラックシャンデリラにゴジラの相手をさせている間に大気圏外へ逃亡しようと上昇をはじめる。
基地からの命令を受けたブラックシャンデリラはゴジラを取り込もうと、その巨大な黒いシルエットでゴジラを包み込んだ。
しかしゴジラはブラックシャンデリラに構うことなく、再び基地に向かって赤色熱線を放つ。
その瞬間、ゴジラを包んでいた粒子状のブラックシャンデリラの身体は粉塵爆発の原理で大爆発を起こした。
そのまま赤色熱線はネオ・キラーク基地の中心部に直撃、本体である結晶コンピュータもろとも基地を跡形もなく消し飛ばした。
電磁バリアを備えたネオ・キラーク基地もブラックシャンデリラの粒子状の身体も、通常のゴジラの熱線だったら防げたのかもしれない。
しかし、シャンデリラ最大の火力であるバーニングドラゴンの膨大な熱量を吸収して放ったゴジラの赤色熱線の前には、どちらも成す術がなかったようだ。

戦いが終わってからしばらくの月日が流れた。
ハクアは人類に対して敵対の意思を持っていなかったが、人類側からは彼女を脅威であると認識している声が多かった。
ハクアにとって地球の内部は生まれ故郷であったが、もし今の状況で地中に帰ったとしても彼女を恐れる人間が一定数いる以上、その選択は両者にとって新たな問題の火種となるのは明らかであった。
7000万年の時を過ごしてきたハクアにとってはそういった人間達との付き合いも一瞬の出来事に過ぎないが、人間にとっては一生続く、場合によれば数世代に渡り続くかもしれない問題である。
ネオ・キラークの間では、その様な一瞬の出来事に一喜一憂する有機生命体を無意味でくだらないものと考えるのが主流であったが、ハクアはその一瞬を懸命に生きる人間の姿を美しく尊いと感じていた。
だからこそハクアは、自分がこの星に留まることで多くの人間に苦しみを与えることになるのを看過することができなかった。
自分はもうこの星にはいられない、それがハクアの答えだった。
その後、結晶コンピュータの攻撃で損傷していた鎧の修復が全て完了し、ハクアは地球を旅立つことになった。
広大な宇宙を旅してきたネオ・キラークは地球に到達するまでの間に数多の星々を経由し、そこにいくつもの結晶文明の遺産を残してきたという。
ハクアは結晶体を生活に取り入れること自体を否定はしていないが、もしも打ち捨てられた遺産の中に今回の結晶コンピュータの様なものがあったとしたら……、彼女は同胞の軌跡をその目で確かめなければならないと思った。
幸いにも、鉱物生命体のキラークであるハクアにはたっぷりと時間があるのだから。
こうしてハクアは、人類の技術協力で新たな姿に生まれ変わったブルーメタリックの鎧を身に纏い、遥か宇宙へと飛び立っていった。

その頃、誰も知らない海の底ではゴジラに引きちぎられたシャンデリラの前脚がピクリと動いていた。

GEMSTONEクリエイターズオーディション募集要項

募集作品

応募資格

入賞特典

募集期間

審査方法

オーディションの流れ

必ずお読みください!

主催者

FAQ(よくあるご質問)

応募について

内容について

1. 各ジャンル共通

2. 映像編

3. イラスト編

4. 音楽編

受賞者等について

その他