
「スターダストメモリー・ゴジラ」
・趣旨
私たちの日常生活は地上にない世界に支えられている。SNSやテレビ、GPSや天気予報をチェックすることができるのも人工衛星がおかげである。世界中の人々はそんな衛星の恩恵を受けながらそれを当然の如く暮らしているが、これらの衛星にも寿命がある。推進剤が切れてしまったり、故障し機能しなくなったものや自然と機能停止したものなど要因たくさん考えられる。その時点で人工衛星は事実上、宇宙の廃棄物スペースデブリとなる。そんな寿命の尽きた人工衛星は宇宙を彷徨う記憶として何世紀にも残り、墓場軌道と呼ばれる不気味なゴミ捨て場となった軌道を周回している。1950年代から約7000機程の衛星が打ち上げられてきたが、機能していない人工衛星同士の衝突によって何十万といった野球ボールサイズのものから何百万の塗装片が生まれている。もし、重力から解き放たれたG細胞がこれらの宇宙廃棄物スペースデブリを取り込み、餌にしてしまったら。
人間の生産活動の中で生み出された宇宙廃棄物スペースデブリ。役目を終え宇宙を彷徨う記憶はG細胞と呼応し、ゴジラを形作る源となる。まだ表面化していない危機から生まれたスターダストメモリー・ゴジラは、宇宙廃棄物スペースデブリから形作られる様々な記憶を包含し変容し続け、地球へ来襲する。スターダストメモリー・ゴジラは21世紀の世界が抱える国際問題から生まれる新たなゴジラの可能性を示す。
・作品について
スペースデブリ(人工衛星やその破片)がゴジラを形作る要素となっています。「ゴジラ」というと大きな尻尾に特徴的な目や背びれ、そして光線という印象がとても強いのですが、今回のコンペティションではゴジラという概念のようなものを覆す表現をしたいと思いました。それを意図的に表現するためにはやはりCGではなく手書きしかないと決意し、青ペンでドローイングをはじめました。なぜ青ペンかというと個人的に東宝さんが昔のビデオの冒頭部分で使用していた紺色のような青色が好きだったということもあります。話が逸れましたが、「ゴジラ」をいうものを僕が小さい時に見ていた記憶を辿りながら描いていきました。作品のシートは縦横斜めどちらから見ていただいても構いません。みなさんがこれはゴジラっぽい!と思えた時、それこそが宇宙を彷徨う衛星という記憶と、僕というひとりの人間が思い描く記憶から生まれた新しい「ゴジラ」なんです。ドローイング自体は目新しいゴジラという名のオブジェクト的なものですが、どこか僕らの記憶に存在するものでもあります。ある種のエレメントが僕らに語りかけているということを表現したかったんです。他者に考えることを促す、考えさせるカタチを生み出すということです。つまり、僕の記憶によって、他者の記憶を呼び起こすという手法でゴジラを表現したのが今回の作品です。日本だけでなく世界中の子供から大人まで高い認知度を誇る「ゴジラ」がテーマだったからこそできた表現だと思います。
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