仁彩

応募受付終了しました。

タイトル『ゴジラ対カラミト 東京崩壊』

制作意図
本作は、一枚の絵でストーリーを表現することを目指し制作いたしました。本作で使用している画材は、コピック、ペン、墨、色鉛筆です。
ストーリーを考えるにあたり、ここ数十年以内に起こるとされる首都直下地震など、災害をテーマにしようと思いました。それは、私の実家は岩手県にあり、2011年3月11日に発生した東日本大震災を中学生の時に身を以て体験したことにより、地震などの災害に関心を持つようになったからです。そして、「ここ数十年以内に大きな災害が起こるかもしれない」という漠然とした恐怖や不安感こそが、怪獣への恐れとよく似ていると思うのです。
さらに、今回の敵怪獣の設定に選んだのが、とある村で祀られている神様、と言う点も重要な点です。
科学の進歩により、人類が手にできる可能性は無限に広がりました。それに伴い、人類は己の力を過信し、自分が万能であるかのように振る舞うようになってきました。しかし、このようなことを続けていくと、人類が今まで守ってきたもの、すなわち倫理観や人道が大きく歪められ、失われかねないでしょう。私は、これに対して、怪獣を通して警鐘を鳴らしたいと思い本作を制作いたしました。怪獣は、単なるモンスターではない。怪獣は自然や神の怒りの化身であり、地震や津波のように全く予想できず、かつコントロールできない存在であり、いつの時代も、暴走しようとする我々への警鐘と言う深い意味があると私は考えるのです。ですから、本作に登場する敵怪獣・カラミトの名前の語源は、英語のcalamity(:災厄という意)より引用いたしました。
また、ジェット・ジャガーは初出が1973年ですが、この時にすでにジャガーは人工頭脳を持っています。様々な分野に人工知能、すなわちAIが進出している昨今、ジェット・ジャガーと言うキャラクターは今の時代にマッチしており、本作のなかで科学の象徴となり得ると思い描きました。

ストーリー
20XX年、ロボット科学者・伊吹純(女)が祖父の残した設計図をもとに開発していたロボットは、完成間近を迎えていた。
その名は、ジェット・ジャガー 。高機能AIを搭載し、良心回路に基づく意思で行動することができる。純はこのロボットを、平和的活用を念頭としていた。
しかし、設計図によると、高機能AIを完成させるには特殊な鉱物「ナノアース」が必要だという。だが、ナノアースなんてどこにあるか皆目見当がつかない。純は途方に暮れていた。

そんなある日。新聞で、東京都の山奥にある神羅武山(カラム山)にて新種の貴重な鉱物が発見されたという記事を読み、驚いた。記事によると、麓にある神羅武村では、その鉱物はヒヒイロカネと呼ばれているという。純はその鉱物こそが、ジャガーに必要なナノアースだと確信し、採取しに行くことを決意した。
純はロボット開発の助手2人を連れて、神羅武山にヒヒイロカネ、つまりナノアースを採りに行った。しかし、山頂にて掘ろうとした時、村の人々に捕まり、村長の前に出されてしまう。
純は村長に、ナノアースは自身の開発に必要なことを説明するが、聞き入れてもらえない。それどころか村長はこう言った。
「ヒヒイロカネを取り出せば、神羅彌徒〈カラミト〉さまがお怒りになるぞ!」
神羅彌徒大明神とは、神羅武村で古くから祀られている神で、大地と空を司る。太古の昔、神羅彌徒は大地震を起こしたりと祟り神と恐れられ、不思議な霊力が宿るとさせるヒヒイロカネで封印されていたというのだ。
純は、それはただの迷信だ、この科学の時代に、そんなものが存在するするわけではない、と一蹴した。そして、その日の夜、村人たちの目を盗んで村を抜け出し、山へ向かい、ついにナノアースを掘り当てるのだった。これでジャガーが完成する。純はその時は安堵した。

しかし悲劇的なことに、ナノアースを取りに行ったあの時、神羅武村の村長が言ったことは的中してしまった。

ジェット・ジャガーが完成し、いよいよ商品として発表する準備をしていたある日、東京を大地震が襲った。埋立地は液状化現象により崩れ、津波や大規模な火災、ビルや高速道路などの崩落により、首都機能は一瞬にして麻痺してしまった。
さらに、地面を引き裂き、巨大な怪獣が出現してしまったのだ。
神羅武村の言い伝えに基づきカラミトと名付けられた怪獣は駆けつけた自衛隊の攻撃を物ともせず、さらに街を破壊し、東京を壊滅状態に陥れてしまった。
純は、これは自分の責任だ、自分はとんでもないことをしてしまったと深く感じていた。あの時、素直に村長の言うことを聞いていれば、このような事態を招くことはなかったかもしれない。純は、これは自分の力で何とかしなければならないと覚悟を決めた。ちょうど自分の助手の父親が、自衛隊の幹部・中野だった。純は中野に、現在高機能AIロボット:ジェット・ジャガーを開発し、いつでも出動させることができること、そして、それを完成させるためにカラミトを封印していた石を使ってしまったこと、そして自身の責任を果たすためにジャガーを出動させてほしいということ、全てを打ち明けた。中野は戸惑ったが、純の強い熱意に押され、ついにジェット・ジャガーの出動を命令する。

ジェット・ジャガーは、大怪獣カラミトと戦った。しかし、強力な怪光線や、気象を自在に操れるカラミトに、ジャガーは全く歯が立たなかった。カラミトは空に稲妻を呼び寄せてジャガーに落雷させ、苦しめた。苦戦する彼に、誰もが負けを予感した。純は、己の未熟さと不甲斐なさにひたすら落胆するばかりだった。

その時だった。
ジェット・ジャガーに覆いかぶさり、トドメを刺そうとするカラミトの背中に、青白く太い熱線が勢いよく浴びせられた。カラミトは怒りの表情をあらわにしながら後ろを振り返った。

すると、立ち込める煙の向こうに、もう一体の怪獣がいた。
____そう、あの怪獣王・ゴジラだ。

かくして、無敵の怒れる神・カラミト、最後の希望・ジェット・ジャガー、そして怪獣王・ゴジラの戦いの火蓋が切って落とされた。果たして、ゴジラは敵か、味方か。人類の存亡がかかったバトルが、今、東京のど真ん中で始まる!!

登場怪獣、ロボット
怪獣王 ゴジラ(100メートル)
カラミト、そしてジェット・ジャガーに共鳴するかのごとく現れる。1954年に東京を襲撃して以来、行方が分からなくなっていた。
武器は太く強大な尾、そして、口から放たれる、あらゆるものを貫き破壊する放射熱線である。さらには、己の原子エネルギーを暴走させて胸部のコアよりからより強力な熱線を放つこともできるが、これを行うと自身のエネルギーを著しく消耗し生命の危険があるため、まだ一度も発射している様は目撃されたことはない。
古代神 カラミト(130メートル)
東京都の秘境・神羅武村の霊山・神羅武山に封印されていた怪獣。大地と空を司り、一度怒りを買うと地震や嵐など天変地異を起こす。角や口から放たれる怪光線のほか、気象を操り、敵に大量の雷を落とす能力は最強の武器である。
高機能AIロボット ジェット・ジャガー(95メートル)
高機能AIを搭載し、良心回路に基づく意思で行動することができる。また非常な怪力の持ち主で、どんな重いものでも持ち上げることができる。元来は、伊吹純の祖父が設計し、開発に着手されようとしたが、ナノアースを入手することができず計画は断念となった。
それを純が受け継ぎ、この開発計画を通称「J計画」とし、平和的活用を目的に開発を進めていた。

GEMSTONEクリエイターズオーディション募集要項

募集作品

応募資格

入賞特典

募集期間

審査方法

オーディションの流れ

必ずお読みください!

主催者

FAQ(よくあるご質問)

応募について

内容について

1. 各ジャンル共通

2. 映像編

3. イラスト編

4. 音楽編

受賞者等について

その他